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パッシブデザイン② 日射遮へい

2021-08-11

夏のパッシブデザインの要

寒い時期に必要で暑い時期に不要なものが太陽熱(光ではありません)です。
つまり日射遮へい(日射しをさえぎる事)は夏のパッシブデザインのポイントになります。日射量の多い香川県となればなおさらです。
断熱(+気密)のコラムでお話ししたように夏に家に中に入ってくる熱の74%は窓からです。
ここでも窓が重要になってきます。 夏の日射しは強烈ですのでサッシだけでは不十分でプラスアルファの付属部材が必要となってきます。

日除けは外で

付属部材とはカーテン、ブラインド、すだれなどです。
ガラスに日が差し、1の熱が当たったときどれくらいの量が部屋に侵入するかの割合を日射熱取得率といいます。小さい方が熱を通さないということになります。

日射熱取得率
ガラスの仕様 ガラスのみ +レースカーテン +内付けブラインド +外付けブラインド・すだれ
普通複層ガラス 0.79 0.53 0.45 0.17
Low-E 複層ガラス 日射取得型 0.64 0.47 0.42 0.15
日射遮へい型 0.40 0.29 0.26 0.11

Forward to 1985 energy life 暮らし省エネマイスター公式テキストより

上の表を見てもらうと分かるのですが右端の列の外付けブラインド・よしずの効果が非常に大きくガラスのみの場合と比べると約1/4です。
日除けを外に付けることで冷房費を大幅に下げることができます。
ザックリですが8月に南向きの掃き出し窓(2m×1.8m)をレースカーテンからすだれに変えると約700円電気代がお得になります。
ただし取り付けられる窓形状が限られるなどデメリットもあります。

外付け付属部材の一つ アウターシェード

その他、効果のあるモノ

外付けブラインドと同じような考え方ですが庇も重要です。
特に南側の窓に庇を付けることで時間的な制約がありますが窓に影を落とし、日除け効果を発揮します。 

ただお家の向いている方向によって最適な庇の出が変わりますので、日照シミュレーションで確認する必要があります。
また屋根・壁の断熱材も重要なります。特に夏場は屋根が厳しい日射しにさらされますので壁の2倍以上の断熱性能が必要だと言われます。

じゃああなたはどうするべきか

パッシブデザインの基本の考えでは南以外の方位の窓はなるべく小さくして熱の出入りを少なくするのですが快適な生活には明るさも必要です。
コストのことも考え、バランスを取りながらこれをうまく取り入れられれば省エネで夏涼しく、冬暖かいお家がリーズナブルに手に入れることができます。
しっかり工務店に相談しましょう。

 


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